about BIGALLI - BIGALLIの帽子について
BIGALLIの帽子は、製造過程を徹底してエクアドルにこだわり、昔ながらの手作業で仕上げられます。パナマハットは発祥地に伝わる伝統的手法にて制作され、フェルトハットも羊毛加工から完成まで一貫して自社工場にて作られています。BIGALLIは自社で帽子を製造する他、世界各国の著名ブランドに、パナマハットやフェルトハットの帽体(帽子の原型)を提供していることでも広く知られています。ハイクオリティなBIGALLIのパナマハット&フェルトハット――その制作過程をぜひご覧ください。
BIGALLIのパナマハット
パナマハットの原料
BIGALLIのパナマハットは、メイド・イン・エクアドルにこだわり、昔ながらの伝統的な手法で制作されます。
パナマハットは、トキヤ草の葉を細く裂いた紐で編んで作られます。トキヤ草が用いられた伝統的なパナマハットは「本パナマ」と呼ばれ、他の草とは別格として区別されています。
トキヤ草はエクアドル発祥の植物であり、扇形に開いたユニークな葉をしています。800m級の山に開墾された農場で大切に栽培され、柔らかい草の内側のみが原料として使用されます。
内側のみを裂いて束にしたトキヤ草は、大鍋で茹でられ、吊るされて乾燥を待ちます。大鍋で茹でる作業は重労働、乾燥も自然の力のみです。
パナマハットの編み込み
トキヤ草の乾燥を待って、編み込みが行われます。
トキヤ草は均等な素材ではない為、機械で編む事ができません。帽子製作は、全て職人の手作業で行われます。
素材が細く、本数が多くなる程グレードも高くなります。密度も細かくなり、耐久性も上がります。
グレードの高いパナマハットは、細いトキヤ草を非常に細かく均一に編み込むため、熟練の職人でなくては作れません。1つ仕上がるまでに何ヶ月もの時間を要しますが、仕上がりはまるで、紙のように薄く軽やかに、布や皮のように滑らかで美しいものになります。
出来上がった帽体は仕上げの工程に進みますが、その質の良さ故、帽体の時点で世界の著名ブランドやメーカーに提供されるものもあります。世界からの引き合いは、BIGALLIの持つ高い技術と企業の信頼度を証明しています。
パナマハットの完成
編み上げられたパナマハットは、型にはめて手作業で成形され、最後にベルトやリボン等の装飾品を付けて完成を迎えます。
エクアドルに伝わる本場の職人技は、まさにパナマハット文化の結晶。ぜひご自身の目でお確かめください。
パナマハットの歴史
パナマハットは、パナマと名が付きますが、エクアドルが起源の帽子です。
パナマハットの歴史は数世紀前までに遡り、赤道付近に住むエクアドルの人々が被っていた、トキヤ草によって編まれた帽子に端を発します。
16世紀に入ると、スペイン人が現在のエクアドルに上陸。やがてスペイン支配下の元、現地の帽子とスペイン文化が融合し、現在のような形のパナマハットに進化していきます。赤道の日差しを避けるため、入植者たちの間でパナマハットの需要は伸び続け、大規模生産が行われるようになっていきました。
20世紀に入り、アメリカのセオドア・ルーズベルト大統領がパナマ運河訪問時にこの帽子を着用。以来「パナマハット」の名で世界中に知れ渡る事となりました。
1900年にはパリの展覧会にてデビューを飾り、いよいよパナマハットは夏のファッションアイテムとして、本格的に世界中で愛用される事となります。
BIGALLIのフェルトハット
BIGALLIは100%羊毛製の帽子製造に対し、長い間大きな情熱を注いできました。古くからフェルトの自社工場を国内に構え、徹底した品質管理を続けています。
素材となるのは、南アメリカから厳選して輸入した羊毛です。過酷な環境で育つ南米の羊毛は、柔軟で弾力性に富み、保温性や耐久性に優れています。
到着した羊毛は、エクアドル国内の自社工場で丁寧に加工され、上質なフェルトへと変身します。加工に用いられる機械は100年以上使用されているアンティーク・マシンであり、古きよき物作りの時代を伝承しています。
ウールフェルトハット製作は、帽子の国エクアドルならではの手作りのテクニックを使用し、BIGALLI独特のプロセスを取り入れています。細部にまでこだわりを持って仕上げられるフェルトハットの品質は格別です。
パナマハット同様、フェルトハットの帽体も、品質を重視する世界の著名ブランドやメーカーに納品されています。
動画で見るBIGALLIのフェルト加工
伝統的なハットシェイプの工程
フェルト素材は、乾くと固くなり、高温の蒸気を当てることで柔らかくなります。この性質を利用し、蒸気でフェルトを柔らかくした後、職人の手と型で成形してゆきます。生地がヨレたり波打ったりせずに、左右対称のバランス良いラインを形作るよう、型に沿って慎重に形を整えます。
柔らかくなったとはいえフェルトの成形には力を要し、また熱さとの戦いもあり、大変な作業です。職人による絶妙な力加減と経験が物を言います。
ハットシェイプと呼ばれるこれらの工程は非常に重要で、仕上がりの美しさだけでなく、その後のもちの良さをも左右します。
BIGALLIの帽子は、昔ながらの木型や金型を用いた伝統的な手法で制作されます。
フェルト素材のハットは、乾くと固まってしまうため、成形中は湿った状態を保たなくてはいけません。木製の型には天然の保湿性があるため、帽子制作に欠かせない道具として古くから愛用されてきました。
木型での仮成形が終わった後は、金型を用いたプレス成形が行なわれます。ここで最終的な形が決まるため、入念な調整が必要となる工程です。
型を用いて一つ一つ手作業で作られた「型入れ帽子」は、手作りならではの絶妙なフィット感を生み出します。
ウールフェルトの特徴
ウールフェルトとは、羊の毛を用いたフェルトの総称です。温かく伸縮性に優れ、汚れにも強い天然素材で、古来から各地で愛されてきました。
光沢のないマットな質感が特長で、撥水性があり吸湿性が高く、ファーフェルト(兎毛)より固く仕上げることができます。摩擦に強く耐久性があることも魅力です。
ウールと言えば秋冬の素材と思われがちですが、吸放出性が高く天然のエアコンのような効果があるため、真夏を除く時期以外は快適に着用できます。